新井歯科クリニックBLOG
2021年03月22日
根面被覆術とは?歯根が露出してお悩みの方に

歯の根っこ(歯根)が露出してしまい、

  • 見た目が悪い(審美障害)
  • 歯がしみる(知覚過敏)

になって諦めていませんか?
歯根の露出は治療可能ですので、今回は治療法である根面被覆術を説明していきます。

①なぜ歯根が露出するのか

歯茎が下がってしまう原因はなんでしょうか?

・位置異常

 八重歯など、正常な位置に歯が萌出しなければ周囲の骨と歯肉が薄くなり歯肉が退縮しやすくなります。この状態が長く続くことによって徐々に歯茎が下がってくることがあります。

・矯正後

 ガタガタに並んだ歯を綺麗に配列することで歯と歯の間の歯肉は下がりやすくなります。歯は逆三角形をしていますので綺麗に並ぶと当然歯根側に隙間ができます。(歯科用語でブラックトライアングルと言います)当然元々の歯の形以外にも色々な要素があり、矯正をしたから歯肉が退縮するわけではありません。

・機械刺激

 ブラッシング圧が強いと歯肉が下がることがあります。下がりやすいかどうかは歯肉の厚みと骨の厚みが関係しています。

・歯周病

 骨が吸収して歯肉が全体的に下がってしまう病気です。

②歯根の露出を放置するとどうなるか

歯根部分はセメント質といって非常に脆弱な部分になっています。簡単な刺激で崩壊し、中の象牙質が露出してしまうことで虫歯になりやすくなります。
また、歯肉の退縮が進行しているところは理由があって退縮しているため、他の部分よりより退縮するスピードは早くなります。つまり、今から10年後はもっと退縮している可能性があるので注意が必要です。

③根面被覆術の適応症

どんな症例でも適応できるわけではありません。
部分的な退縮であるほど簡単に被覆できますが、歯周病のように全体の退縮だとほとんど達成できないこともあります。

④根面被覆術の方法

退縮した歯肉を歯冠側に引っ張るだけで被覆できることもありますが、大体は上顎の歯肉を少し採取してそれを移植することが多いです。結合組織移植術(CTG)と呼ばれています。移植が必要かどうかは歯肉の厚みが関係してきますので、詳しく知りたい方はご相談ください。

⑤手術の痛みについて

手術が痛いかどうか、よく質問されます。結論から言いますと、被覆される部分はあまり痛くありません。鎮痛剤の服用でほとんど気にならないと思われます。
ただし、歯肉の移植が必要な場合は採取部分に痛みが出ることがあります。しかし、当院では拡大視野で精密な手術を行うだけでなく、通常よりもかなり細い糸を使用して縫いますので術後の痛みは最小限になるように工夫しております。
詳しくは拡大視野での治療の項をご参照ください。

まとめ

歯根が露出している部分を放置することで今より進行していく可能性があります。これからどんどん退縮するかも、と怯えるよりも今手を打って進行を止める方がよいでしょう。全ての症例に適応できるわけではありませんので、気になる歯肉退縮があればお気軽にご相談ください。

患者様のお口の中を大画面に映して丁寧に説明いたします。
歯肉や歯に関するお悩み・お問い合わせはこちら

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  • 歯がしみる(知覚過敏)

になって諦めていませんか?
歯根の露出は治療可能ですので、今回は治療法である根面被覆術を説明していきます。

①なぜ歯根が露出するのか

歯茎が下がってしまう原因はなんでしょうか?

・位置異常

 八重歯など、正常な位置に歯が萌出しなければ周囲の骨と歯肉が薄くなり歯肉が退縮しやすくなります。この状態が長く続くことによって徐々に歯茎が下がってくることがあります。

・矯正後

 ガタガタに並んだ歯を綺麗に配列することで歯と歯の間の歯肉は下がりやすくなります。歯は逆三角形をしていますので綺麗に並ぶと当然歯根側に隙間ができます。(歯科用語でブラックトライアングルと言います)当然元々の歯の形以外にも色々な要素があり、矯正をしたから歯肉が退縮するわけではありません。

・機械刺激

 ブラッシング圧が強いと歯肉が下がることがあります。下がりやすいかどうかは歯肉の厚みと骨の厚みが関係しています。

・歯周病

 骨が吸収して歯肉が全体的に下がってしまう病気です。

②歯根の露出を放置するとどうなるか

歯根部分はセメント質といって非常に脆弱な部分になっています。簡単な刺激で崩壊し、中の象牙質が露出してしまうことで虫歯になりやすくなります。
また、歯肉の退縮が進行しているところは理由があって退縮しているため、他の部分よりより退縮するスピードは早くなります。つまり、今から10年後はもっと退縮している可能性があるので注意が必要です。

③根面被覆術の適応症

どんな症例でも適応できるわけではありません。
部分的な退縮であるほど簡単に被覆できますが、歯周病のように全体の退縮だとほとんど達成できないこともあります。

④根面被覆術の方法

退縮した歯肉を歯冠側に引っ張るだけで被覆できることもありますが、大体は上顎の歯肉を少し採取してそれを移植することが多いです。結合組織移植術(CTG)と呼ばれています。移植が必要かどうかは歯肉の厚みが関係してきますので、詳しく知りたい方はご相談ください。

⑤手術の痛みについて

手術が痛いかどうか、よく質問されます。結論から言いますと、被覆される部分はあまり痛くありません。鎮痛剤の服用でほとんど気にならないと思われます。
ただし、歯肉の移植が必要な場合は採取部分に痛みが出ることがあります。しかし、当院では拡大視野で精密な手術を行うだけでなく、通常よりもかなり細い糸を使用して縫いますので術後の痛みは最小限になるように工夫しております。
詳しくは拡大視野での治療の項をご参照ください。

まとめ

歯根が露出している部分を放置することで今より進行していく可能性があります。これからどんどん退縮するかも、と怯えるよりも今手を打って進行を止める方がよいでしょう。全ての症例に適応できるわけではありませんので、気になる歯肉退縮があればお気軽にご相談ください。

患者様のお口の中を大画面に映して丁寧に説明いたします。
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