笑うと歯茎が目立つガミースマイルとは？原因や治療法について解説 – ＜BLOG＞

新井歯科クリニックBLOG

2021年12月20日: 笑うと歯茎が目立つガミースマイルとは？原因や治療法について解説

会話中や笑ったときに歯茎が目立ってしまい、気にすることはありますか？当てはまる人はぜひ読んでください。治療により大幅に改善できるのですが、この話をすると治せるとは思っていなかったという感想がほとんどでした。今回はガミースマイルについて解説していきます。

①ガミースマイルの原因は？

ガミースマイルとは、笑顔になった時や話している時に歯茎がたくさん見えてしまう状態を指します。いろいろな理由があるのですが、大きく分けると歯の問題、口唇の問題、骨格の問題の三つがあり、単独の問題のことから複数の問題が原因のことがあります。

1.歯の問題

歯があまり萌出しない場合があり、それを受動的萌出不全といいます。
上の前歯のアジア人の平均値は、摩耗してない場合は縦が約12mm,横が約8.5mmとなります。この縦横比率0.7を上回ると歯の萌出不全が疑われます。

この写真のように前歯の形態がほぼ正方形であれば萌出不全といえます。

2.口唇の問題

上唇が小さい、または上に上がりやすいと歯茎が見えやすくなります。上唇が上に上がりやすい原因は、唇を引き上げる筋肉が過剰に発達しているためだと考えられています。笑顔で唇が上がることを『ハイスマイル』といいます。

3. 骨格的な問題

上顎の歯が入っている上顎骨自体が下がっているため歯茎が見えやすい状態です。また、上顎と下顎の骨格バランスがとれていないとガミースマイルになってしまうこともあります。

②ガミースマイルの治療法

上記３つの問題のうち、３番の骨格の問題は簡単には治せません。ガミースマイルの治療方法は、矯正・ボトックス注射・上骸骨切り手術など様々ありますが、治療しやすい１番の萌出不全の治療について説明していきます。
萌出不全は、歯肉の中に歯牙がまだ埋まっている状態のため、歯肉の切除をする必要があります。ただし、歯肉の切除だけでなく、その周囲の骨を削ることもあります。これは術前のCT撮影で歯茎を切除するだけでよいのか、骨の切除も必要かを診断します。

③ガミースマイルの治療手順

1.術前診断

まず笑顔の写真や動画を撮影し、どれくらい歯茎が見えているかを共有します。次に歯茎と骨の処置でどれくらい治るかを事前にカウンセリングし、CT撮影で術式を決定します。

CT画像から、歯肉と骨の削除量を決定します。

2.オペ

かかる時間は、範囲にもよりますがだいたい１時間半を予定します。
痛みがあるか質問をうけますが、痛み止めを処方しても飲まない方もいらっしゃるくらい大きな痛みが出ることは少ないです。ただ、痛みは個人差ありますので痛いのが怖い場合は痛む前に鎮痛剤を飲むことをお勧めします。
親知らずの抜歯より侵襲は少ないと考えています。